2014年10月9日木曜日

◆杉之原冨士子『片づかない!どうする我が家、親の家』



老いた両親の家を片付ける本は最近話題ですね。我が家の両親は「老親」というほどではないですが、私が断捨離に目覚めたあと、母に「台所もやって~」とか言われて台所や押し入れなどを一緒に整理しました。

母に「これほんとに使っているの?」と聞くと母が私の口調を「こわーい」とか言うし、妹も「お姉ちゃんにかかるとみんな捨てられる」とか言うし。実家に帰ると、見ていてまだまだだ整理できると思いますが、なんか言うと「一人じゃ無理だもん、一緒にやってよお」とか言うので放置。でも、部屋の間取りを変えたりして母なりに少しずつ部屋を良くしようと工夫をしているようです。


それにしても母と妹の二人に「私にかかると捨てられる」と言われるとは万感の思いです。
なぜって、私はもともと家族で一番捨てられないコレクター気質だから。

私が小学生くらいの時に、母が母と私と妹の3人で同じTシャツを3枚買ったことがあります。ペアルックですね。そして数年後、私が自分の服の整理をしたら私の整理ダンスから3枚出てきて驚愕しました。母も妹も着なくなると私に「いる?」と言うのです。私が「いらない」と言うと捨てられてしまうので私は「いる」と答えます。そうやって、私自身が管理できない量の服を抱えていたのです。


私が「いらない」と言って捨てられるようになり、「私はこういうのが好き」と選ぶことができるようになってきたのは、ただの整理術という範囲の変化でなく私の精神の自立の一歩だと思うのです。


脱線しましたが、本の話。
本を読んで参考になったこと。

現役時代の仕事した時間と、リタイア後の自由時間が同じという指摘。

現役の10万時間 労働時間=1日8時間×300日×40年間
リタイア後の10万時間 自由時間=1日14時間×20年間

だそうで。仕事を選ぶことが人生における大事な選択であることは周知の事実ですが、それに対してリタイア後の時間の過ごし方は人生の「ロスタイム」くらいに思っていました。めちゃくちゃ長いじゃん。これは真剣に考えねば。驚きました。


続いて、p21「ライフステージと荷物量の関係」

80歳の時の持ち物を100として

生まれた時は裸で生まれるからゼロ(ミルク・おもちゃで段ボール1つ分)
小中高でどんどん増え、大学・社会人で80
結婚 90×2
子供1人 100×2
子供一人中学入学150×2プラス子供分

子供独立 120×2
夫引退110×2
男性の平均寿命 100
女性の平均寿命 ゼロ 遺品(段ボール一つ分)

施設に入るときの私物 段ボール一つ


というもの。

施設に入るならば段ボール一つというシビアな現実に背筋が伸びました。
そして生まれるときも死ぬときも持ち物ゼロという、当然なのに意識していなかった事実。

手に入れてもあの世には持っていけないというのに、私たちはなぜこんなに手に入れようとしてしまうのでしょうね。

遺品段ボール一つ分。私はその段ボールに何を残すのでしょう。



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